これから塾の開業(経営)を考えている人へのアドバイス


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わたしは、大学で教えていた時、塾でアルバイトをしていた。それが塾との出会いであった。どうしたら生徒の成績が上がるだろうといろいろと教え方、説明の仕方を考えるのが非常に楽しみであり、いつのまにか夢中になっていた。大学を辞めた後、大手塾で数年教えた。その頃から、塾の指導方針に従うのではなくもっとユニークな個性的な教え方をしたいと考えていた。勤務しているからには、使うテキストからすでに決められてしまう。このころから、自分の塾を持ちたいと思うようになった。自分の塾を持つからには、教えているだけではなく、生徒の集客から皆やらなければならない。それらを学ぶために、20校・教室以上を非常勤講師として教え歩き、自分の身をもっていろいろなことを学んだ。その実経験を元に塾を開業した。単なる塾ではなく「中学受験の国語指導」を中心とする特色を持った塾を開いた。国語は需要が実は多いのであるが、日本語であるから何とかなるだろうという甘さがあり、受験が近づいてから大慌てする生徒が多いからである。だから、受験が近づいてから大慌てするのではなく、しっかりと読解力を早めに着け、受験シーズンにはその時間、社会と理科にまわそうという考えである。算数は苦手な生徒が多くすぐに結果が出るため年間を通して需要は多い。しかし、それだけ算数を中心に打ち出す塾は、同じような塾が多く激戦となるのである。今年で約15年間ほど塾を開業して立つ。生徒の申し込みが増え、収入も増えてきて余裕ができてきた頃である。それだけ、経営が安定してきたということであろう。

これから塾の開業を考えている方に、その方法を簡略に紹介する。書店で売っている塾開業のノウハウ本では絶対に成功しない。大切なのは、教育に対する多大な関心と子供がすきなことであると思う。

1)塾の開業・経営に関すること。

塾を開業するのにこれといった資格はいらない。大学を出ている必要はないし、教員免許も必要ではない。個人事業主登録をすればいいだけである。将来、家庭教師の派遣業をやってみたい人は、一般労働派遣業の資格を取っておくと後々役に立つことが来るかもしれない。

基本的に教室を塾として構えることは必要である。有限会社で資本金350万程度の塾が一番多いと思う。教室を構える場所については後から説明するが、住居と別に教室を構える必要はない。一軒家だったら住居の1階を教室にしてしまうという手がある。それで成功した例があるのでお話ししておく。1階を教室にし生徒が増えても良いように会議室で使う長いデスク(?)、長い座席をそこの塾は用意した。コピー機はない。先生が必要に応じてコンビニまで走りコピーを取りにいった。黒板と電話はあった。講師控室などはなかった。非常に初期投資をおさえた塾であった。テキスト、プリントもなかった。生徒に白いノートを用意させ、黒板に板書したことを写させそれがテキストとなるという説明であった。生徒に自ら書かせることで、理解力、暗記力を養う目的があったのだ。問題練習もプリントではなく、先生が板書した問題を書かせそしてそれを解くというやり方だった。効率が悪いようなこのやり方で多くの生徒が成績を上げ近所の噂となった。お腹が空いたという生徒には、隣がラーメン店ということもあり、ラーメンチケットを無料でやり食べて来なさいというサービスがあった。非常に型破りなこの方法が大成功を収め、志望校合格者を大勢出した。その後、資金が溜まり、教室は5教室と増え、最後は早稲田慶應専門という歌い文句で10階建てのビルを建てた。ヒマラヤに売り上げの一部3億円を寄付したのは有名で新聞に掲載された。

こんな成功例があるのだから、どんな経営が成功するかは分からない。ただ、教育及び教える情熱だけは大切であるということだ。

今、型破りな塾経営で成功した例を出したが一般的にはどうなのか見ていこう。
一般的には、塾経営を進学塾にするのか、地域密着型の補習塾にするのかを決めることである。東京都で言うならば、地域密着型の補習塾にするならば、学校の帰り道に当たるあたりや商店街の中、また俗にいう下町・富裕層までいかない新興住宅地のマンション群のあたりが良いと思う。ただし、地域柄、そう高い入学金や授業料は取れない。生徒の数、生徒の教室の入れ替わりを増やすしかない。宿題から何でもみてあげなくてはいけない。

進学塾にするならば、塾が集中的に集まっているところにぶつけていくしかない。そこでいかに自分の塾の特色・個性を強く打ち出していくかが勝負である。当然、塾が集中するところは、富裕層が住んでいる近くであることが多い。授業料は、非常に高めに設定できる。成績さえ上がれば文句を言う父兄は一人もいない。

次に集団塾にするか個別指導塾にするかである。
俗にいう下町・富裕層までいかない新興住宅地では、集団授業または少人数制をお勧めする。本来なら個別指導の方が授業料を高く設定できるのだが、そういう地域の人はサイフのひもが固い。

富裕層が多く参加する進学塾が集まる地域では、個別指導塾の方がお勧めである。非常に高く設定できる。60分6000円から8000円ぐらいと設定する塾が多い。少人数制で生徒を集め、ついていけない生徒を個別指導にまわし、さらについていけない生徒へ家庭教師を派遣することも可能である。

ここで注意しなければならないことは、決して大手塾と競い合おうとしないことである。大手塾は、無料体験授業を3年間やるだけの資力がある。勝てるわけはない。競い合うのではなく、大手塾をいかに利用し自分の塾へ生徒を誘導するかを考えることである。

これは決してやってはならない事例をあげておく。ある会社の社長がサイドビジネスとして、フランチャイズの塾を開いた。そこの塾経営コンサルティングの言うがままだった。塾の前に自転車が置いてあり、入塾した生徒に自転車をプレゼントして生徒を集客する作戦だった。さらに電子辞書もプレゼントにあった。簡単に言えば、物で生徒をつろうとする作戦である。一応生徒は入ったが、すぐに退塾生が多くあっという間にそこは潰れた。子供や親は見るべきところはきちんと見て把握しているということである。ド素人がいくらお金があっても成功しないのが塾であるとつくづく思った。

今はネット社会である。誰でもが何か探すときにネットを利用する。塾もその例外ではなく、塾探しにネットを利用する父兄は多い。
必ず、塾のホームページを持っておく必要がある。
そこに、独自の教育方針を書いて興味をもってもらわなくてはならない。
さらに、目をひくようなキャッチコピーを考えて書いておく必要がある。新聞に塾の宣伝のチラシを入れておく時代は終わったのだ。
さらに、多くの父兄がYAHOOかグーグルの検索を利用する。キーワードは平均で2語入れる程度である。例えば、国語が不得意で個別指導を探していれば「国語 個別指導」といれるかもしれない。それで最初の1ページにヒットするのが理想である。せいぜい、2ページまでしか見てくれないと思った方が良い。
検索順位を上げるには、それ専門の人に頼むか、広告サイトにホームページが出てくるようにするか、いずれかである。

ネットが発達したことでホームページが塾の命ともなる時代になった。それで圧倒的に生徒の集客率が違うからである。

昔は、黒板、電話、デスク、コピー機、看板、チラシで十分であったかもしれないが、塾経営の在り方は多様化の時代に入っている。

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