塾経営を成功に導く年間スケジュール


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今回は年間スケジュールについてお話いたします。

学校では1年が学年の区切りとなるのと同じく、塾でも多くの場合で1年を1つの区切りとして扱います。しかし、実際にスケジュールを作って運営してみると、見落としが次から次に…ということはよくある話です。
スケジュールは多角的な視点がなければうまく構築できません。スケジュール構築に必要なポイントをいくつかお伝えいたします。

メインターゲットに合わせたスケジュールの構築

まず、スケジュールを構築するにあたって重要となるのが、その塾のメインとなる運営形態・ターゲットです。
補習塾なのか、受験指導塾なのか。
学年は小学生なのか、それとも中学、高校生なのか。
講義形式なのか、個別指導なのか、あるいは映像配信授業なのか。
その内容によって大きく変わってきます。

「学年を問わず受け入れています」という塾も(個別指導の場合特に)見かけますが、そうであっても最も多い層はある程度決まっているかと思われます。

まずは、メインターゲットの目標から逆算して「学習スケジュール」を考えます。ここで「学習」と断ったのは、他にもスケジュールが必要となるからです。

補習塾における学習スケジュール

補習塾の場合、スケジュール・カリキュラムは基本的に近隣の学校に合わせる形となります。4月から始まって3月で終わり、という年間区切りももちろんですし、学校のテスト期間等も詳細に把握しなければなりません。現在通塾の方、あるいは通塾予定の方から早めに情報を入手しておくとよいでしょう。

その他に、授業がなくなりそうなイベントは細かくチェックしておくとよいかと思われます。特に体育祭の前後や修学旅行等のイベントは生徒が通塾できなくなるケースも考えられます。学校によっては中間・期末テスト以外の定期テスト・資格取得試験が実施される場合もあります。

夏休み・冬休み・春休みの長期休みは、学校内容の復習に充てるといいかと思います。講習会専用の塾専用テキストを使用するのも手でしょう。

進学塾における学習スケジュール

進学塾の場合は、最終的なゴールが「受験→合格」となります。そのため、最終月は「卒業となる3月」ではなく、受験実施の月となります。その時期ですが、中学校・高校・大学、また地域によって異なります。
メインとなる層で最終月を決定し、そこから学年開始月を設定すればいいでしょう。
一般的には2月ないしは3月から新学年をスタートさせる塾が多いようです。

カリキュラムは補習塾と異なり、志望校に合わせたものとなります。短くとも夏休みには本格的な受験対策に入らねばなりません。

夏休み・冬休み・春休みの長期休みは、塾内容の復習に充てるもよし、受験対策や弱点となりやすい単元の徹底チェックに充てるのもよしです。

他の授業形態における学習スケジュール

個別指導教室の場合は、上記の2つと異なり生徒個々人によってカリキュラムが異なります。また、映像配信授業も同じく、生徒によってカリキュラム・進度が異なるケースが多いかと思われます。

学年開始月や長期休みの講習会時期は進学メインか補習メインかで決定していただくとよいのですが、上記の性格上、どうしても形式的なものとなるでしょう。受験生であれば受験に応じた、補習であれば学校指導内容に沿ったカリキュラムを提示する形となります。

一方、実験教室やロボット教室などの体験学習系は、小学校の学年にあわせる形でよいでしょう。

広告スケジュール

ここまでは学習スケジュールを見てきました。
次に、生徒獲得に必要な広告スケジュールを見ていきます。

広告スケジュールは学習スケジュールに沿った形で展開します。具体的には、学習スケジュール内の「大きなイベント」の前に広告活動を行います。大きなイベントは以下の通りです。

・新学年スタート
・春期講習
・夏期講習
・冬期講習
・(補習塾の場合)近隣学校の中間・期末テスト前

以上の1.5~1ヶ月前から広告活動をスタートさせるとよいでしょう。もちろん広告内容はイベントに沿ったものでなければ効果は出ません。経営母体によって広告にかけられる費用に差が出ますので、自塾のなかで特に大事なイベントが何か、スケジュール作成時にご熟慮ください。

個別指導wam 夏期講習チラシ

講師採用スケジュール

講師の採用もスケジュールを作成して計画的に行わなければなりません。特に個別指導教室ですと講師の絶対数が必要となります。採用がうまく進まなければ、最悪「必要な授業数に対して講師が足りず、生徒を受け入れられない」状況が生まれます。
どのような講師を集めるかによって採用スケジュールは異なるのですが、特に学生の講師が集まりやすい時期は以下の通りです。

・2~5月
・9~10月

4~5月、9~10月は多くの大学で「履修カリキュラムの決定時期」となっています。履修カリキュラムを確認しながらアルバイトを探すケースが多いことから、同期間は募集に対する応募が多くなります。また、2~3月は新1年生となる方が集まりやすい傾向があります。

学生の長期休み直前に集まりやすい印象がありますが、直前から採用活動をスタートさせると、長期休み内の起用には間に合いません。また、直前でアルバイトを探す学生は「短期的なアルバイト」を探す傾向が強く、長期休みの講習会時期のみ担当を希望するケースも多く見受けられます。育成等を考えると、講習会時期のみの担当ではしっかりとした授業をしていただくことが難しくなります。

以上がスケジュールに関してとなります。
上記スケジュール以外にも、決算スケジュール等重要なスケジュールがあります。それぞれのスケジュールを組み合わせて、その塾の経営に最適な「一年の流れ」を構築してください。

筆 者

アイカワ

小学4年から大手進学塾に通い、私立中学受験を経験。幸運にも志望校に合格し、「現代社会における学習塾の意義」を実体験する。大学では教育学部に進み、将来は指導者となるべく勉学に励む。
その後、自らが通塾した大手進学塾に就職。在職中の10年の間に個別指導部門の教室長、内務、事務関連部門統括を歴任。塾のフロントオフィス・バックオフィス双方を担当し、塾業務に関して多くの経験を積む。
現在は塾で得た経験をもとに他方面で奮闘中。

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